古都ブログ
放下鉾(祇園祭・山鉾シリーズ⑤)
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放下鉾(ほうかほこ)
鉾頭の飾りは日、月、星、三つの光が下界を
照らす形を表しているそうです。
鉾頭が洲浜に似ている所から「洲浜鉾」とも
呼ばれます。
胴懸は豪華でインドのペルシャ絨毯の胴掛けを
使用していましたが、平成になってから復元された
胴掛けが使用されています。
新町通に鉾が建ちますが、会所家とその奥に土蔵があり
祭りのときには、会所の2階から土蔵の2階にかけて、
19mに渡る長い橋が架けられるそうです。
会所飾りの際には、こちらも注目を浴びているようです。
■放下鉾の鉾町
京都市中京区新町通四条上る小結棚町
鶏鉾(祇園祭・山鉾シリーズ④)
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鶏鉾(にわとりほこ)
古代中国の帝王・尭の時代の史話「諫鼓(かんこ)」にもとづいた鉾です。
尭の時代は天下がよく治まり、不満があれば叩く太鼓が全く鳴らず、
太鼓に苔が生えそこへ鶏が巣を作ったことがテーマになっていると言われています。
鉾頭には、竹製の三角形が2つ合わさり中央に円形の銅盤がありその模様は
太鼓の中に。鶏が産んだ卵がモチーフにされているという説です。
稚児人形は頭に雄鳥を乗せている所や、
見送は、江戸時代初期に輸入された16世紀ベルギー製のタペストリーも見どころです。
■鶏鉾の鉾町
京都市下京区室町通四条下る鶏鉾町
月鉾(祇園祭・山鉾シリーズ③)
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月鉾(つきほこ)
月鉾は真木に月読尊(つきよみのみこと)を祀っています。
月読尊は伊奘諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉の国から戻り、
禊祓いで右眼を洗った時に生んだとされています。
水徳の神とも呼ばれ、このことから月鉾には月と水に纏わる懸装品が
沢山飾られていることにも注目です。
すべての山鉾の中で最も大きく重い月鉾。
その高さある鉾頭には金色の三日月が取り付けられ、
動く芸術品と呼ばれるにふさわしい豪華な懸小装品にも注目したいです。
■月鉾の鉾町
下京区四条通室町西入ル月鉾町
函谷鉾(祇園祭・山鉾シリーズ②)
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函谷鉾(かんこほこ)
中国戦国時代の故事「鶏鳴狗盗(史記)」に因む。
(斉の孟嘗君が、難所の函谷関を鶏の鳴き声により脱出したという中国の史話)
見どころは重要文化財指定の前懸。
16世紀のベルギー製のタペストリーで、平成18年に復元新調しました。
現在、巡行時は復元品を使用しています。
新旧の前懸は、会所飾りで見ることが出来ます。
稚児人形「嘉多丸」は鉾復興の際に作られたもので、
モデルは幼少期の一条実良(後の明治天皇皇后の兄)も
見どころです。
鉾頭には三角形の白麻を張り、
先頭に三日月が上向きにとりつけられています。
巡行の際は「くじとらず」として、
長刀鉾の次に2番手として巡行する鉾です。
■函谷鉾の鉾町
下京区四条烏丸西入ル函谷鉾町
長刀鉾(祇園祭・山鉾シリーズ①)
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今年も宵山や巡行は中止となってしまいましたが、
来年こそは本来の形で祇園祭が行われるよう願いを込めて
今年伝統継承のために建てられた山鉾をご紹介します。
長刀鉾(なぎなたほこ)
祇園祭で毎年最も注目を浴びる鉾。
鉾先に疫病邪悪を払う大長刀(おおなぎなた)をつけており、
鉾の進行中に刃先が八坂神社と御所には向かないように
取り付けてあるそうでうす。
数ある山鉾の中では一番古くに創建され、
また山鉾巡行では毎年「くじとらず」として
四条烏丸から先頭を切って東に向かいます。
現在は唯一、生稚児の乗る鉾として注目を浴びています。
鉾の装飾品は以前はペルシャ製の
花文様絨毯(かもんようじゅうたん)や
中国及びその近辺で織られた絨毯を使用していましたが、
現在は保存されているそうです。
■長刀鉾の鉾町
京都市下京区四条通烏丸東入る長刀鉾町