古都ブログ
有栖川宮旧邸
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「有栖川宮(ありすがわのみや)旧邸」は
京都御苑の南西側にあり
御苑周辺に幾つか残っている、公家屋敷跡のひとつです。
有栖川宮は、江戸時代の1625年に
後陽成天皇の第七皇子である好仁(よしひと)親王によって創設され
大正まで約300年間続きました。
歴代、歌道や書道を極め、皇室からの信任も篤かったそうです。
建物は2007年まで京都地方裁判所長官の官舎として使用された後
現在は「有栖館」として、平安女学院大学の所有になり
茶道、華道、香道、着付けの実習など、
市民講座の場としても利用されています。
写真は烏丸通りに面している「青天門」。
ケヤキ一枚板の立派な唐門で、
大正期の門建築として高い価値があります。
書院造のお屋敷や
「植治」11代目の作庭家、小川治兵衞氏によって
整備された庭園も、見どころですよ。
通常は非公開ですが、春と秋に
京都御所の一般公開の時期に特別公開されます。
春は枝垂れ桜が見られる場所でもあるので、開花の時期に合わせて
公家屋敷跡巡りをしながら楽しむ御苑散策もおすすめです。
八坂神社
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観光でも人気があり、地元の人には「祇園さん」と親しまれている八坂神社は
平安時代から続く歴史ある神社で
スサノオノミコトを祀る、全国の八坂神社の総本社です。
見所がたくさんある八坂神社ですが
なかでも境内の中央にある「本殿」は重要文化財で
現在の建物は1654年に徳川四代将軍家綱が再建したものです。
本殿には伝説があり、「真下に大きな池があって
そこに青龍が住んで土地を守っている」と言われています。
平安時代の陰陽道によると、都は「四神」という聖獣に東西南北を守られていて
八坂神社のある東山の地を守護しているのが青龍だとか。
青龍の描かれた珍しい御朱印もありますよ。
ここでしか頂くことができない限定ものなので
御朱印好きな方には、おすすめです。
八坂神社のイメージといえば、四条通り突き当たりの
朱塗りの立派な「西楼門」に目が行きがちですが
本殿を参拝して、京都の東を守る青龍の
太古から続くご利益に想いを馳せてみるのも面白いですね。
青蓮院門跡
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青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)は京都市の東山区にあり、
知恩院から北へ歩いて数分のところにあります。
開基は天台宗で有名な最澄で、
三千院、妙法院と共に比叡山延暦寺の三門跡の一つとして知られています。
因みにこの「門跡」というのは、
皇族・公家が住職を務める、格式ある寺院のことをいいます。
見どころは写真2枚目、相阿弥の庭(そうあみのにわ)で
室町時代の絵師、相阿弥の作と言われています。
「龍心池」といって、龍の背のように池の中央に大きな石が配置されているんです。
また、境内には樹齢800年の大きなクスノキもあり
京都市の天然記念物に指定されています。
本堂では小川のせせらぎが聞こえてきたり
四季や自然を感じられるので女性に人気のスポットでもあります。
冬は雪が積もった姿も美しいのですが
暖冬の今年は果たして、降るんでしょうかねえ。
京都観光の際は、ぜひ行ってみてくださいね。
京都四條南座
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祇園のランドマーク、「京都四條南座」。
歌舞伎発祥の地で400年以上も歌舞伎を上演してきた、日本最古の劇場です。
レトロな外観は「破風造」という桃山文化の建築様式で、
国の登録有形文化財になっています。
2018年に耐震補強のための改修工事が完了したところですが
特徴的な外観や内装は保存修復して改修されたそうで、
歴史ある雰囲気は従来のまま残されています。
南座といえば、年に一度東西の歌舞伎役者が集まる「顔見世興業」。
毎年11月25日前後の吉日に、出演する役者の名前が書かれた
「まねき」看板が正面入り口の上の方に上がります。
勘亭流(かんていりゅう)という、筆太で丸みを帯びた書体で有名ですね。
この冬の公演は終わってしまいましたが、
南座の劇場前がよりいっそう華やかで賑やかになる、冬の京都の風物詩です。