引接寺「千本ゑんま堂」
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千本通廬山寺上る閻魔前町にあり、本尊には閻魔法王が祀られております。
西暦850年、朱雀大路(千本通り)の北側は平安京の墓地の一つ蓮台野(れんだいの)と
呼ばれる大きな墓地があり、その当時の平民は風葬だったそうですが、
小野篁(おののたかむら)が閻魔(えんま)法王を祠を立てて安置し、死者の魂を弔ったことに始まります。
平安時代に死者と一緒に無数の石地蔵が埋められており、
その地蔵が本堂の裏側にある賽の河原(三途の川)を模して造った場所に祀られています。
本堂から雰囲気ががらりと変わり、1~2度気温が下がります。
裏にもお堂があり、定期的に占いを開催しているそうです。
ゑんま様の役目は、この世とあの世で死を迎えた人間の行き先を裁判で決めることです。
三悪道と呼ばれる地獄・飢餓・畜生の道にいかないように、怒りの表情で地獄を語り説いているそうです。
死者の魂をお送りし、塔婆供養と迎え、鐘を用いて先祖の魂を再び、
この世に迎えて供養したそうで、今でもお盆に「お精霊(しょうれい)迎え」として行われています。
毎年2月3日の節分と5月1~4日に行われる「ゑんま堂狂言」は、
京都三大念佛狂言のひとつだそうで、室町時代から続いていますので、一度見てみたいですね。