行願寺
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行願寺は一千年の歴史をもつお寺で、
別名「革堂(こうどう)」とも呼ばれています。
行願寺を創建した行円上人は、仏門に入る前は狩猟を業としていました。
ある時、山中で身ごもった雌鹿を射止めたところ、
その腹から小鹿が誕生しました。
雌鹿は血まみれの小鹿の体を舐め愛おしんでいましたが、
そのうち力尽きて死んでしまいました。
その様子を見ていた行円上人は今までの殺生を悔い、仏門に入りました。
行円上人は、死んだ雌鹿の皮を常に身につけていたことから、
「皮聖」「皮聖人」と呼ばれ、
そのことから行願寺を「革堂」と呼ぶようになったそうです。
行円上人が肌身離さずつけていたとされる雌鹿の革衣は、
現在も行願寺の「宝物館」で大切に保管されています。