柳の水
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三条西洞院にある柳の水は、千利休も茶の湯に用いた名水として有名です。
井戸のそばに直接陽が射すのを避けるために柳を植えたことから、
この名で呼ばれるようになったそうです。
現在、柳の水は、地下25メートルの位置からポンプで汲み上げられており、
実際に汲んで味わうことができます。
このあたりは昔、織田信長の三男信雄の屋敷跡でしたが、
現在は黒染めの老舗である「馬場染工場」が建っています。
黒染めの命は水とされ、染めに使う水は、
微量の鉄分が含まれていることが重要だそうです。
鉄分は多すぎても少なすぎてもだめで、
多すぎると酸化し、赤く染まってしまいます。
柳の水は最適であり、黒色の発色も良く堅牢度も高くなります。
創業時に、業務用に汲み上げ始めて以来、
1度も枯れずに今もなお染・飲料水として使用され続けています。